マイホームを購入する前に将来のライフプランは考えましたか?子供の保育料や授業料はいくらかかるでしょう。子供を大学に進学させるのにいくらかかるでしょう。自分たちの老後にいくら貯めなくてはいけないのでしょう。ローン返済が始まってもゆとりのある生活は送れますか?モデルハウス見学もよいですが、まずはライフプランを考えましょう。
一般的に住宅ローンは年収を基準に借りられる金額が決まります。しかし年収が同じでも家庭により支出は違います。食事や趣味、自動車にかけるお金、また子供にかける学費や習い事などのお金は家庭により様々です。生活スタイルや価値観によって支出は大きく違います。現在の家計の支出はもちろんのこと、将来発生する支出も計算して、返済可能な住宅ローンの返済額を考えなくてはなりません。収入からではなく支出から住宅ローンを算出します。
ハウスメーカーの営業マンは住宅ローンの専門家でしょうか、家づくりの専門家です。銀行員は住宅ローンの専門家でしょうか、ローン手続きの専門家です。ファイナンシャルプランナー(FP)は住宅ローンの専門家でしょうか、専門分野は保険や投資信託、不動産、税金、相続など様々です。何が専門分野なのかは年間の相談件数で分かります。年間100件以上の住宅ローン相談を行っているファイナンシャルプランナーと年間数件の相談を行っているファイナンシャルプランナー、どちらを選びますか?
もし住宅ローン相談の専門家が無料で住宅ローン相談をすると、その方はどこで利益を上げるのでしょうか。住宅ローン相談をきっかけに、様々な金融商品を販売して利益を上げるしかありません。無料で住宅ローン相談をするということは、住宅ローン商品をはじめとした金融商品をセールスされることを覚悟しなくてはなりません。
金利だけで銀行や住宅ローン商品を選んでいませんか?金利だけでなく手数料を含めた総返済額で比較しないともったいないことに。例えばA銀行の金利は1.5%、B銀行の金利は1.55%。金利はA銀行がお得です。しかし銀行に支払う事務手数料は、A銀行が融資金額の2.1%、B銀行は32,400円。もし、3,000万円の住宅ローンを35年返済する場合、利息と手数料を合計した金額は、A銀行は約920万円でB銀行は約891万円。金利が高くてもB銀行の方が総返済額でお得です。
家計の支出を少し節約するだけで、住宅ローンの返済期間は変わります。毎月の住宅ローン返済に1万円上乗せするだけで、返済期間は5年短縮。2万円上乗せするだけで、返済期間は8年短縮。3万円上乗せするだけで11年短縮。定年退職前には住宅ローン完済。または子供が大学に進学する頃に、住宅ローンを完済できるかもしれません。
住宅ローンがある方が個人年金に加入すると損するかもしれません。個人年金からはもらえる利息が発生しますが、住宅ローンには支払う利息が発生します。個人年金の利息よりも住宅ローンの利息の方が大きいです。個人年金に毎月2万円支払うのであれば、そのお金を住宅ローン返済に充て、返済期間を8年短縮しましょう。老後の貯蓄はローン完済後からでも間に合います。
Atsushi Tachibayashi
代表取締役/ファイナンシャルプランナー
Ayano Nanase
ファイナンシャルプランナー
Erina Horita
クラーク